近隣トラブルとなる境界問題とその対策

あなたの土地は健康ですか?~

実施日:2007年10月6日 

セミナー14:00~16:00 個別相談16:00~17:00

講演者:船戸浩之(土地家屋調査士、NPO法人近畿定期借地借家権推進機構理事

■はじめに-「土地を取り巻く社会情勢」

 バブル崩壊以後不良債権の拡大は、一部金融機関が換価性に乏しい物件に対して多額の融資をしたことも理由のひとつ。

 このことへの反省から、近年では徐々に不動産の価値を的確に判断するための不動産デューディリジェンス(適正詳細調査)に基づき不動産が評価されつつある。その調査項目のひとつとして、境界確定や法務局備え付け地図との整合などがあるそうだ。

 また、相続時にトラブルとなりやすい土地等での物納手続きが厳しくなってきたことも、土地境界の確定に大きな影響を及ぼしているとのこと。 

 

全景

 
 

 

 

 

 

 ■境界確認の問題点
 境界確認は、土地分筆登記、土地地積更正登記、地図訂正の申出(事案による)の際に必要になるということだが、その場合隣接地主と調整する必要が生じる。この際に起こる問題点としては、①立会の拒否、②立会に応じたが境界についての意見相違、③押印拒否、④隣接者所在不明があり、それぞれどういう対処の方法が考えられるかを示していただいた。
 境界確認はどちらが正しい正しくないの言い争いで時間を要すれば、相続物納や不動産の売却、建築行為の制約など、限られた時間の中で不動産売買や建築行為が必要になった場合に支障をきたすことも多いとのこと。だから少し損をしたと納得できない部分があったとしても、総合的に判断をして周辺と折り合いをつけることが重要。しかも実際に必要になってから調整をするのは不利であることから、早い目に調整にあたっておくこと。そして、その際に子孫にまで同じような苦しみを味わせないよう、境界確定をしておくことが大変重要とのことであった。 

 

船戸土地家屋調査士

 

 

 

■境界付近で起こりがちなトラブル例
 境界付近で起こりがちなトラブルの例として、境界付近でクーラー室外機設置やペット飼育、軒先や物干し台などが空中侵犯、知らない間に塀を建てられた。・・などなどよく耳にするトラブルが紹介された。これがなぜ土地境界に関係するかというと、物納や売却・建替の際に、土地境界が明確でない場合、境界を明確にしたうえでないと侵犯しているかどうかを立証できないからだ。立証となると法的解決を余儀なくされるケースが多く、時間や費用もかかる。土地境界が明確でないと、ごみばこや植木がちょっとこっちにきてるということもとてもやっかいな問題になる可能性をはらんでいるとわかった。

 
■境界を確定するには?
 平成18年度から施行された境界特定制度は、外部専門家の意見も踏まえ最終的には法務局の資料等から判断され、筆界(境界)が特定される制度。しかし、隣接地主が了解して特定したものではないので、所有権の範囲まで特定できるとは言い切れないらしい。つまり、越境物の排除命令などができるとは言い切れないということ。したがって、目的や期限を考慮して、筆界特定制度(法務局)、筆界確定訴訟(裁判所)のいずれかを検討する必要ある。特にその目的が物納や土地売買の場合は排他的境界を求められるため、隣接地主とじっくりと話し合いをして円満解決をし、筆界確認書の交換を図ることが、有効な解決方法であろう、と締めくくられた。
 
■個別相談も
 個々の事例について個別相談実施した。実践により数多くの事例を解決している講師から的確なアドバイスがなされた。

 

参加者の声(抜粋)
具体的な事例がわかりやすかった。

 

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